──いつから、忘れていた?

──いつから、この眼は覆い隠されていた?

──黒を纏え。

──剣を取れ。

──声を上げろ。

──「鹿鳴館の仇は、科学世紀で討つわ!」



ERROR! オバンギャの醜い勢力争いが復活しました











秘封倶楽部×虜vsピエラー合同
『MACABRE CIRCUS』

変形A5サイズ 100ページ
イベント頒布価格800円
書店頒布価格1,000円(メロンブックスにて委託予定)



<収録トラック>
『ダンシングウィズラブリーファッキンスローター』
原曲:PIERROT『クリアスカイ』

 私たちは虐殺されている。
 もう一度言う、私たちは虐殺されている。
 誰にか、と言われるならば、秘封倶楽部以外の酉京都の人間全てが私たちの敵だ。
 不愉快なスーパー虐殺タイムはランダムに開催され、三日間何もなかった時もあるし、一日に複数回命の危険に晒されたこともある。制限時間は計ったことはないけれど、恐らく数分程度。その間に死ぬ気で逃げ回れば、死なずに済むという、こっちが圧倒的に不利なデスゲームが、秘封倶楽部にとっての不条理だ。
 毎日、普通に生活している中で、突然サイレンが鳴り響く。それが虐殺の合図だ。
 逃亡すればいいと、他人事かつ賢明なる読者諸君は思うかもしれないし、それはご尤もな正論なのだろう。




『embryo』
原曲:Dir en grey『embryo』

 口にした合成珈琲の味が厭に苦く感じたのは、きっと精製時の不純物混合率だけが原因ではないだろうと宇佐見蓮子は喫茶店のテーブルに頬杖をつきながら、窓の外を眺めていた。オーガニック風味を謳ったチェーンの珈琲スタンド、窓際にあるカウンター席で彼女はぼんやりと配合ニコチンを詰めた喫煙用カートリッジをくわえ、紫煙を喉へと飲み下していた。手元に置いたタブレット型携帯端末の液晶を何の感慨もなく、指でなぞる。ぼうと煙の中に埋まる液晶に映し出された、幾つかの文字列と様々な画像。無為の指先につられて、文字列が液晶の中を踊り続ける。情報という物が、全て有料にて発信されるようになってから、一体どれほど経ったであろうか。随分前には、殆どの情報は無料で垂れ流されていたのだと聞く。けれど、蓮子は、ネット上で配信されているタブロイド紙の記事を意識半分で読みながら、ぼんやりと思っていた。無料で提供される記事にどれほどの価値があるのだろうか、と。無料で提供されるという事は、きっと他の収入源が必要になる。人は霞を食べていけない。もし仮に、情報の発信元の組織ないしは一個人が、情報を発信することで利益を得なくても、何ら支障がないとすれば、それは、







そして誰かが言った。
「俺ムッカーなんだけど」
「僕血族」
「私ガリスト」

ERROR! あの時愛したバンドマンの化粧が薄くなりました